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ベスト8 EYES

全日本大学野球選手権大会

2014-06-13

ベスト8

仙台大学vs神奈川大学1 - 3

 

結果論になってしまうが、この試合のポイントとして7回表の仙台大の攻撃を挙げたい。

3回から試合が膠着し両チームヒットがでないまま試合が進み、6回裏に神奈川大が勝ち越しに成功し迎えた7回。仙台大の7番千葉はストレートの四球を選ぶ。

仙台大にとっては、リードされた直後の先頭打者の出塁で願ってもないチャンス。
一方、神奈川大にとっては、ようやく勝ち越した直後のイニングでなんとしても0点で切り抜けたいところにも関わらず、簡単に先頭打者を出してしまうという嫌な展開。

両チームにとって、大きなポイントだったように思う。

仙台大の8番加藤へのベンチの指示は当然のように送りバント。しかし、これを加藤がキャッチャーフライにしてしまい、仙台大はランナーを進塁させることができなかった。これが非常に大きかった。続く打者はショートゴロダブルプレーで一気にチャンスを潰してしまう。

先にも述べたが、これはあくまでも結果論に過ぎない。
だが、加藤が送りバントをきちんと決めていれば、次打者がショートゴロでもダブルプレーにはならなかった。

もちろん、送りバントをきちんと決めていても、後続が倒れチャンスは潰していた可能性も十分ある。だから全てが加藤の責任ではないし、失敗はつきものだから責めるつもりもない。しかし、送りバントが決まっていた場合の、ベンチのメンタルは全く違ったものになっていただろう。

簡単なように見えても、送りバントは決して簡単なものではなく、ましては1点を争うゲームの終盤となればかなりのプレッシャーがかかる。送りバントといえど100%成功するものではなく、失敗もつきものだということを十分理解した上であえて言うが、7回裏に神奈川大がさらに追加点を挙げ、試合を決定づけたことも、このプレーがいかに重要だったのかと思わざるを得ない。それくらいの大事なプレーだった。

大学の試合はピッチャーのレベルが高く、バットも高校までの金属から木に変わるので、点がなかなか入らず僅差のゲームになることが多い。そのため、このようなワンプレーが試合を大きく左右する恐ろしさを秘めている。

普段からの一つのキャッチボール、トス、バントなど基本の重要性を改めて感じさせるゲームだった。

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