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ベスト8 EYES

春季東京都高等学校野球大会

2014-04-20

ベスト8

成立学園高校vs二松学舎大附高校7 - 2

 

昨秋の東京都大会の準優勝校の二松学舎大附に成立学園が挑んだ試合だったが、スコア的にも試合内容的にも成立学園が圧倒した試合だった。

成立学園は飛び抜けた選手がいるわけではなく、チーム全員がそれぞれの役割を担い総合力で勝負するチームだと感じたが、その中でも印象に残った選手がいた。成立学園の1番岩成だ。

1回いきなり先頭打者ホームランをレフトに放ったのだが、岩成は左打者だ。つまり引っ張ってライトへのホームランではなく、レフトへの逆方向へのホームランだった。

凡退した他の打席でも同じようにレフト方向へ、そしてセンター方向へ力強い打球を放っていのを見て、パンチ力ももちろんだが、センスも抜けていると感じた。また、足も速く8回にはファーストへのゴロが内野安打となり貴重な追加点を挙げた。この試合だけで、相手チームにとってすごく嫌な選手という印象を十二分に与えていた。

試合自体は、成立学園が効果的な点の取り方で、二松学舎大附の戦意を削いでいった感じだった。決して大量点を一気にとるタイプのチームではないが、1点ずつ着実に点を取り、気づいたら大差がついている、そんな試合だった。

この試合、効果的に少しずつ成立学園が点を重ねて勝利につなげて行ったため、ここが試合の分水嶺といったはっきりしたポイントは見つけられなかった。しかし、あえて挙げるとすれば、初回先頭打者でホームランを放った岩成だと思う。

昨秋の準優勝校に対していきなりの先制パンチで、相手に与えたダメージが大きいというより、「よし、いける!」という雰囲気をチーム内にもたらした意味で貴重なホームランだったと思うからだ。その後の自分たちのペースでの試合運びを見ると、岩成のホームランがあったか、なかったかで大きく違ったように思えてならない。しかし、先にも述べたが、自分の役割をそれぞれがきちっと果たす成立学園は、侮れないチームだと感じた。

試合詳細はこちら