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ベスト8 EYES

春季東京都高等学校野球大会

2014-04-19

ベスト8

八王子高校vs帝京高校3 - 7

 

この試合で印象的だったのが、背番号10番ながらマウンドでは落ち着いて自分の投球をしているように見えた帝京の先発・伊藤だ。

その帝京先発の伊藤の何が印象的だったのか。
帝京といえば、ストレートで押す本格派のピッチャーが多いイメージがあるが、この試合に先発した伊藤は、そのイメージに該当しない選手だったのが印象に残ったのだ。恵まれた体格ながら全力で押す投球というより、球のキレを意識し丁寧にコースを投げていたのだ。

それでもこの試合8奪三振を奪い、ストレートやスライダーなどの変化球のキレの良さも見て取れた。
また、内角ストレートを多めに使っていたもの印象的だった。

一方、八王子はその内角球に苦しんでいるように見えた。というより、ほとんど内角球に手を出していなかった。確かに厳しいコースのようにも見えたが、内角の球でカウントを有利にされ、最後は外角の変化球で三振という場面を何回も見た。

この試合のポイントとしては、この伊藤の内角球への八王子の対応を挙げたい。
中盤からは、チームとして内角の球を徹底してマークすべきだと思って見ていたが、恐らくベンチからの指示もなくそのまま試合が流れていってしまったように感じた。

実力が1枚上の帝京に八王子が勝つには、まずは内角を徹底することがポイントだったと思う。
簡単にはヒットに出来るボールではないかもしれないが、1本、2本とヒットが出れば、バッテリーとしては内角を使いづらくなり、八王子としては狙い球が絞りやすくなる。つまり、よりヒットを打てる確率が上がり、チャンスをより多く作り出す可能性があったのでは思うと、内角への意識が最後まで見られなかったのは残念だった。

八王子が夏に勝ち上がるためには、このあたりの打力をカバーするチームとしての戦術がキーポイントになるのではないかと感じた。

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